湯河原の美食温泉宿「オーベルジュ湯楽」に夫婦で泊まった感想です。食事がとにかく丁寧で美味しい。夕食も朝食も堪能しました。温泉場の種類も豊富で1泊で色々楽しめます。食事も温泉も欲張りたい方におすすめの宿です。
目次
湯河原随一の美食温泉宿「オーベルジュ湯楽」
温泉どころの湯河原の宿で温泉が良いのは当たり前!食事もしっかり美味しくないと嫌だ、という方は今回紹介する「オーベルジュ湯楽」がおすすめ。なんと言っても「湯河原随一の美食宿」ですからね。値段はちょっとお高めですが、記念日に奮発して泊まってきた感想をお伝えします。
湯河原温泉 源泉かけ流しの宿「オーベルジュ湯楽」宿泊プラン一覧
アクセス:坂の上なので徒歩はキツイかも
オーベルジュ湯楽の場所は奥湯河原の入口あたり。万葉公園やこごめの湯がある湯河原温泉の中心地からもそう遠くありません。
湯河原駅からホテルの近くのバス停「藤木橋」までは15分ぐらいです。川沿いのバス停からホテルまでは徒歩3分ぐらいですが、急こう配の坂道を上らないといけないので注意。
■湯河原駅から「オーベルジュ湯楽」までのアクセス
- 湯河原駅から不動滝・奥湯河原行きのバスに乗って「藤木橋」で下車(約15分)
- バス停から急坂を上った先が「オーベルジェ湯楽」(徒歩で約3分)
坂道でハアハアしながらホテルに到着。建物は坂の上にあるおしゃれな隠れ家といった感じの佇まいです。
館内は段差に注意して移動
入館すると体温チェック、手指消毒をしてから、パーテーション越しにチェックイン。女性のコンシェルジュの方がとても感じが良いです。
ハート型の箱庭盆栽や、お手製の湯河原おでかけMAPが可愛らしい。
チェックイン作業が終わるとコンシェルジェの案内で部屋へ移動。予約する時に注意書きがあったのですが、館内は急こう配の階段だらけ。エレベーターはないので上ったり下りたりが必要です。足腰の悪い方は要注意です。
客室:高台にあるので湯河原の山々を一望できる
いくつか種類がある客室ですが、今回は広縁付の8畳の和室。リーズナブルな代わりにお風呂は付いていませんが、大浴場の温泉があるので問題なし。窓が多く広縁もあるので2人で十分な広さでした。
高台にあるホテルなので窓からの景色もなかなか。湯河原の里山の風景を眺めてゆったり過ごせます。
水回りも確認。トイレは清潔。洗面所にあるアメニティーの種類も多いです。モイスチャーミルクもあります。
浴衣に着替えてお部屋でまったり過ごす
さて、お部屋のチェックが終わったので、浴衣に着替えてまったり過ごします。
女性用の浴衣は帯が赤くておしゃれ。冷え性なので靴下があるのは助かります。
緑茶の他にこんぶ茶と梅茶も発見。わらび餅と梅茶を頂きました。
冷蔵庫には瓶ビールとお水。この冷えたお水がとても美味しくてたくさん飲みました。地元の名水なのかな?
まだ時間があったので少しテレワーク。今日は平日なので普通にやるべき仕事があるのです。1時間ほど集中集中。こういう隙間時間の方が捗るんですよね。
貸し切りの石風呂でまったり過ごす
次はお待ちかねの温泉です。今回の宿泊プランでは貸し切り風呂が付いていました。予約した時はこの事を見逃していたのでちょっとしたサプライズになりました。
チェックイン時に予約した時間にお風呂へGO!
お風呂の種類はいくつかありますが、今回は石風呂にしました。コンパクトながら内湯、露天、休憩スペースまで付いています。夫婦やカップルなら十分。4人ぐらいの家族でも楽しめそう。こんなお風呂が自宅にも欲しいです!
温泉は湯河原の自家源泉なので間違いなし。澄んだ透明の湯は触れるとほんの少しだけトロミを感じられます。主張し過ぎないところが上品なんですよね、湯河原のお湯は。お肌にもきっと宜しいはず。たっぷり源泉を浴びて身体がポカポカになりました。
最近のホテルはこれが必須!ブックカフェ「湯楽文庫」でコーヒー&湯上りワーキング
湯冷ましついでにホテル内のカフェスペース「湯楽文庫」へ立ち寄りました。
ソファー席やマッサージチェアーなどが設置された広めのスペース。湯河原に縁のある本が多く並べられており、コーヒーを飲みながら読書ができます。流行りのブックカフェですね。
デスクライト付きの書斎のような席もあるので、私はここで湯上りワーキングをしました。実に快適です。
夕食:併設レストラン「ピノクラーレ」でシェフ特選コース
そして待望の夕食の時間。オーベルジェですからね、料理が美味しくないわけがありません。
食事会場は併設レストラン「ピノクラーレ」。客席の間隔も広く落ち着いた雰囲気。他の宿泊客を見てみると年配の方が多い印象。女性1人の方もいます。若い人はゼロ。大人のレストランといった感じです。
オーベルジュのレストランなので服装が気になりました。一応ドレスコードを確認したら、浴衣で全然大丈夫だそうです。ほとんどの方がお風呂上がりのくつろいだ浴衣姿で来ていました。
せっかくの料理自慢のオーベルジェなので、1番高い「シェフ特選コース」を予約しておきました。2020年11月のメニューはこんな感じでした。
月替わりのメニュー内容は「オーベルジェ湯楽」のサイトでも確認できます。材料や調理方法など細かく載っているので気になる方はどうぞ。
お酒もワインを中心にたくさん揃っていますね。イタリアワインの新酒Novelloも入ってきています。
食前酒で乾杯。手前の鮮やかなオレンジ色は湯河原みかんのミモザ。爽やかで飲みやすい。
まずは前菜皿が3品。
「紅ずわい蟹 カリフラワー 燻製ノーザンルビー」。紅ずわい蟹の繊細な味が堪能できます。ルビー色が美しい!
色とりどりに盛られた「自家製コンビーフ 紅玉 ホースラディッシュ 粒マスタード 紫キャベツ」。自家製コンビーフが肉感たっぷりで最高。ピリッとした塩気と香辛料で食欲増進。ワインも進みます。
ふんわり濃厚な「真鱈 白子のムニャイヤ レモン ケッパー」。レモンとケッパーで白子が苦手な私でもさっぱり美味しくいただけました。
続いてお造り。「天然地魚の盛り合わせ」です。
どれも新鮮でコリッコリ。お海苔で巻いて手で食べられるのが楽しい。
「北海道産 合鴨もも肉のコンフィ うずら豆の煮込み」。しっとりジューシーな合鴨もも肉。うずら豆はほんのり甘くお袋の味的な優しい味。
箸休めのスープ「イタリア産ポルチーニ茸、塩水雲丹のポタージュ」。雲丹とポルチーニがこんなに合うなんて。美味しいのでワインを追加。
「本日鮮魚のグリル ロースト人参のピュレ 牛蒡 胡桃」。淡白な白身に爽やかな人参ピューレがちょうどいい感じ。皮目もパリッと好みの火の入り具合。
お口直しで「本日のグラニテ」を挟んで。冷たさと酸味で舌がリセット。ここからがメインと〆です!
メインのお肉料理は「A5ランク黒毛和牛ヒレ肉のタリアータ 蕪のロースト 生ハムクロッカンテ ピーナッツ南瓜」。柔らかジューシーな極上ヒレ肉を、味があるモンゴルの天然塩でさっぱりと。
〆のご飯は「イタリア産 トリュフ御飯」を選びました。
目の前でトリュフをこれでもかとスライスしてのせてくれました!これが人気だそうです!そして風味抜群。こんなご飯ならダイエット中でも朝昼晩食べたいぐらい。
最後は「本日のデザート」と温かい飲み物。最後まで種類豊富でちょっとずつたくさん食べたい我々は大満足でした。
さすがシェフ特選コース。どれも手の込んだ美味しい料理でした。それと、給仕してくれる方がとても感じが良くて、トリュフカットショーの時などは大げさに「たーっぷり奮発しちゃいますからね~」と盛り上げてくれたり、最初から最後まで好印象でした。料理は本格的で格式があるのですが、気取り過ぎずくつろいで食事ができました。
お祝いのケーキとワインで部屋食
そうそう、この日は夫婦の記念日だったので別料金でケーキを注文していました。
花火付きのケーキと一緒に記念写真も撮ってもらいました。ちょっと恥ずかしいけど良い思い出になります。
コースのデザートがたくさんあったので、お祝いのケーキはお部屋でいただきました。ついでに気に入ったワインもおかわりして部屋飲み。こうして宴はさらに続いたのでした。
夜はしっぽりと古代檜の内湯
食後は部屋でゴロゴロしてまったり過ごし、寝る前にまた温泉へ。今度は古代檜風呂です。
露天風呂はなく内湯だけですが、浴槽が2つあり、コロナのご時世でも安心して入れます。この時は夜遅くだったので誰もおらず貸し切り状態でした!
古代檜は普通の檜よりも精油分が多く、そのため香りが高く肌触りもソフトなのだとか。むーんと高貴な香りが漂っています。
温泉はもちろん源泉掛け流し。檜が染み出た精油分と相まってこれまた極上の浸かり心地でした。
身体の芯まで温まりポカポカのまま就寝。畳にお布団って素晴らしい。
朝風呂は石造りの大浴場
旅先では超早起きするのが習慣になっています。目覚ましなしで5時に目が覚め、部屋で少し朝仕事。隙間時間が大事です。
そうこうしているうちに日が昇ってきたので、朝風呂へ。
今朝は石造りの大浴場です。いやあ、1泊2日で色々な種類のお風呂を満喫しています。1番乗りだったので広々お風呂をさらに独り占め。身体を大の字にして寛げました。
かますよ!干物が選べるパワー朝食
お風呂に入って胃はしっかり準備万端。オーベルジェの朝食はいかに!?
今朝のメニューはこんな感じ。干物とご飯の和食中心ですが、生ハムやマリネやパンナコッタなどイタリアンの要素も加わっています。
爽やかなキウイーのジュースと季節のサラダ。
鳳凰卵の温泉卵はベーコンと長葱のソースが添えられて創作和食に。これが優しい味で美味しかったです。
小さな小鉢もたくさんあって朝からパワーが出そう!海老の味噌マリネが絶品でした。
選べる干物はかますと鯵にしました。かますがねえ、私は大好物でして。塩加減もちょうど良くて、繊細で上品な逸品でした。
ご飯のお供もこんなにたくさん。
しらすや塩辛やシェフ特製のふりかけもたっぷりかけて、白いご飯を山盛りで2膳いただきました。元気が出る朝食です!
デザートはパンナコッタとコーヒーでしっかりと洋風。米だろうがパンだろうが、食後のコーヒーは欠かせません。
部屋に戻ったらもうちょっとだけゴロ寝。出発までこの時間が愛おしい。
妻は山の景色が気に入ってずっと眺めていました。夫婦そろって湯河原がまた一層好きになりました。
まとめ:湯河原で温泉も食事も欲張りたいなら「オーベルジェ湯楽」がおすすめ
湯河原温泉郷で温泉が良いのは当たり前。ちゃんと料理にもこだわりたいなら、料理も本格的なオーベルジェがおすすめです。夕食も朝食も間違いありません。
また、湯河原とい場所柄、ワイワイ賑やかな若者がほとんどいないのもありがたいかも。お部屋でもレストランでもとても静かにゆったり過ごせました。
弱点は建物内にエレベーターがなく、入り組んだ急な階段が多いこと。手すりも各所にあるので危険というほどではありませんが、足腰が弱い年配の方は注意が必要です。まあ、普通の元気なおばちゃまぐらいだったら「良い運動になるわ!」なんて言って楽しめると思います。実際にそういう宿泊客がいらっしゃったので。